初めてオフィスを構えたのは東京内ではありますが、どちらかと言うと田舎寄りの場所だったので華やかさは少なかったです。
東京で働いているのにどこかパッとしない感じで、いつかは都会らしさのある場所で仕事をしたいと思うようになっていました。
少人数のスタッフから事業をスタートしましたが、スタッフも同じような考えを持っている人が多く、事業を成功させたら六本木へ移転しようという話で盛り上がることもあったほどです。
会社をつくって数年は利益は出るものの決して贅沢できる状態ではありませんでした。
けれども、徐々に軌道に乗っていき、取引先や売り上げ、雇用する社員の数なども増えていったのです。
会社を設立したときに契約した事務所を使い続けていましたが、次第に手狭に感じるようになっていました。
もう少し利益を出してからのほうが良いのだろうかとも迷いましたが、社員のモチベーションも上がるだろうという考えから、六本木のオフィスビルへと移転することに決定したのです。
特に初期から働いてくれているメンバーはこの移転をとても喜んでくれ、情報収集や引っ越し準備などを積極的に行ってくれました。
仲介会社に相談しながら条件などを擦り合わせ、高層ビルの1フロアを事務所にすることにしたのです。
内見や移転準備のために何度か足を運びましたが、そのたびにここで仕事ができるのかとワクワクしました。